西陣織

西陣織とは、京都「西陣」で生産される先染(さきぞめ)の紋織物。
「西陣」という行政区域は存在しませんが、上京区・北区を中心に、おおよそ南は丸太町通、北は上賀茂、東は烏丸通、西は西大路通に囲まれたあたりを指します。

西陣で織物作りが始まったのは、桓武天皇によって平安京が築かれるよりも前の5世紀頃のこと。また、平安遷都とともに宮廷の織物を管理していた「織部司(おりべのつかさ)」と呼ばれる役所が置かれ、今の上京区黒門上長者町あたりに住んでいた職人に、綾・錦など高級な織物作りを奨励したのにともない、発展したといわれています。

西陣織は極めて多種多様で、綴、綿、緞子(どんす)、お召、絣、天鷺絨(ビロード)等があり、多色の糸を利用し絢爛豪華な糸使い模様の精緻さを特色とする。 和装用帯、着尺地、能装束、神官衣装、緞帳や表装裂、カーテンといった用途に幅広く生産されています。