京陶人形
京陶人形は京都で作られている素焼人形。元々は伏見人形が原点にある。かつては他の素材の人形とともに、京人形という総称の中に含まれていましたが、1957(昭和32)年に「京陶人形」と命名されました。
素焼人形は、粘土で形をこしらえ、乾燥させ、850℃くらいの低火度で焼成し、顔料で彩色して仕上げたもので、全体が土という素材でありながら、やわらかなぬくもりを感じさせる深い味わいがあります。
多品種、少量生産が主体なので、作られている形は多様。子供たちのすこやかな成長を願う雛人形や五月の節句もの、歴史をたどる時代風俗、特に王朝文化を題材にした優雅な時代もの、御所人形をはじめ幼児の愛らしさで表現する童子もの、歳守の干支などの動物もの、素材そのものを活かした素朴なもの、抽象的でモダンなもの、また独自の技法で作られている土鈴は、音色、形、彩色ともに豊かで人気です。