日々修業に励む海音さんも、父から託された製品開発に邁進中。「屋外で使うもの、重くて扱いづらいものという石のイメージを変えていきたい」と海音さん。インテリアとしての「関守石」は、海音さんの発案です。本来は河原の石などをシュロ縄で結び、庭の結界(立ち入り禁止を示す)として用いますが、これを石工の技で丸く彫り上げ、美しい「京くみひも」で結んだオブジェとして昇華させています。
ノミで仕上げた「手の痕跡」をそっと残した二人の石細工にふれていると、遠い昔、石の道具が暮らしのそばにあった時代が思い浮かぶよう……。その心地よい温もりは、便利さや効率といった現代の物差しでは測れない手仕事の豊かさであり、途方もない時間をかけて生み出された石が宿す、かすかな地球の記憶なのかもしれません。
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